Web サービスオーケストレーションの基本

IDE のBPEL デザイナーは、Web サービスを中心とするビジネスプロセスの作成、配備、およびテストのための高度なグラフィカル環境を提供します。これは、しばしば Web サービスオーケストレーションと呼ばれ、サービス指向アーキテクチャー (SOA) の要の 1 つです。BPEL プロセスは、Web サービスを論理的に集約し、調整するプロセスと考えることができます。そのようなプロセスでは、パートナーの Web サービスコンポーネントが同期または非同期にコラボレーションを行なって長期的な会話に参加でき、フォルト処理をサポートできます。したがって、IDE のBPEL デザイナー機能は、サービス指向アーキテクチャーの能力を拡張します。

BPEL モデリング環境には、配備実行環境のほか、BPEL プロセスの作成、編集、テスト実行、およびデバッグを行う機能が含まれます。BPEL デザイナー機能により、ドラッグ&ドロップ機能を使用して、Web サービスを編成するためのビジネスプロセスの図を視覚的に作成できます。BPEL デザイナー機能は、Web Services Business Process Execution Language Version 2.0 (WS-BPEL 2.0、または一般に、BPEL) で表現されたプロセスの双方向ラウンドトリップエンジニアリングをサポートしています。

BPEL デザイナーでは、視覚的なデザインビューでビジネス図を作成したり、ソースビューでソースコードを操作できます。BPEL ソースコードとそれを視覚的に表現した図は、常に同期が維持されます。

ビジネスプロセス開発での一般的な作業

BPEL デザイナーでは、次の作業を実行してビジネスプロセスを開発できます。これらの作業を、繰り返し行う場合もあり、また順序が変わる場合もあります。

  1. 「新規プロジェクト」ウィザードを使用して、新しい BPEL モジュールプロジェクト 複合アプリケーションプロジェクト を作成します。
  2. BPEL プロセスファイル をBPEL モジュールプロジェクト内に作成またはインポートします。
  3. ビジネスプロセスでパートナーサービスとして機能する WSDL リソース を作成またはインポートします。
  4. XML スキーマリソース をインポートします。
  5. ビジネスプロセス図に 要素 を追加し、さらに、プロパティーエディタ、カスタムエディタ、およびポップアップメニューオプションを使用してそれらの要素を定義します。
  6. BPEL、WSDL、および XSD ファイルの ソースコードを追加します。
  7. BPEL モジュールプロジェクトを 構築 します。
  8. BPEL プロジェクトを JBI モジュールとして複合アプリケーションプロジェクトに 追加 します。
  9. BPEL サービスエンジン実行環境に複合アプリケーションプロジェクトを 配備 します。
  10. 配備したプロセスへサンプルメッセージを送信することにより、BPEL プロセスをテスト実行します。
  11. 配備したビジネスプロセスを デバッグ します。

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